大震災の発生から丸3日が経過した3月14日現在、いまだに救助の手を必要としている方々がたくさん居られる現状で、何か手助けはできないかと今すぐにでも現地に赴きたい気持ちでいっぱいになり、同じ気持ちを持つ多くの方から問い合わせをいただいております。
しかし、まだ現地が混乱している状況の中、「何か手伝いたい」という気持ちだけで多くの人が被災地に押しかけることは、ただでさえ混乱している現地の災害対策本部に迷惑をかける場合もあるのが現実です。
私が活動した新潟中越地震の小千谷ボランティアセンターでも、土日は数多くのボランティア希望者が集まり、大部分の人は仕事もなく一日中待機しているような状況も見られました。
そして、中には「自分の事は自分で」というボランティアの基本もわからないまま現地を訪れ、宿泊先や食事の用意などを要求する「迷惑ボランティア」が多数存在したという話も聞きました。
このようなことから、新潟中越地震以降の災害では、災害発生後すぐに「他県からの一般ボランティアは必要ありません」と告知するケースが増えているようです。
今回、被災地に通じる東北道と常磐道が「緊急車両専用」とされ、一般車の通行が禁止されているのは、このような背景も関係していると考えられます。
「一刻も早く現地に行って何か役に立ちたい」と思うのが人情ですが、今回の災害はあまりにも規模が大きすぎて、現時点では自衛隊や消防・防災関係の「レスキューのプロ」の方々に任せるしかない状況と思われます。
未曾有の大災害に襲われた東北地方、被害に遭われた地域の皆さまに、
心からお見舞い申し上げると共に、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
〜3/19追記〜
被災地に支援が行き届かない状況が続き、当方にもボランティアに参加したいという多くの方々からのお問い合わせが殺到しております。
私個人としても、いても立ってもいられないような気持ちになっておりますが、現時点では個人でできることは限られていて、国を挙げての対応をもっと迅速に行なえないものか、政府の危機管理能力に対する不信感がつのるばかりです。
いまだに現地のガソリン供給すら満足に確保できない状況では、他の地方から現地に入ることはさらにこの状況に拍車をかける恐れもあり、今は「義援金による支援」が一番有効かと考えていたところ、MFJ(財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)が義援金の受付を開始しました。
→http://www.mfj.or.jp/user/top/info/detail.php?aid=1765
政府の対応にはもどかしさを感じますが、個人で今できる支援はこれが一番有効かと思います。
今後、ガソリンの供給が安定し、現地につながる高速道路等が復旧した後、徐々に被災地からも一般ボランティアの募集が開始されると思いますので、現地入りはそれまで待った方が良いと考えています。
(震災・ボランティアに関する記事はブログの「震災・ボランティア」カテゴリーに逐次アップしています)
〜3/25追記〜
現地の道路事情・ガソリンの供給状況等が徐々に改善されはじめたのを受けて、災害ボランティアバイクネットワーク関東では現在、事務局で出動に向けて関係各方面と調整中です。
また、現時点で多くの方からバイクボランティア活動をしたい旨のお問い合わせをいただいておりますが、このページの冒頭にも記載させていただきましたとおり、当組織は二輪業界関係者・MFJライセンス登録者の有志が集まって、災害時にバイクを使ったボランティア活動を実行するための組織です。
今回の活動も、すでに会員登録し講習会や防災訓練に参加したり、実際に被災地で活動した経験のある隊員が、交代しながら継続して行なっていくことになるものと思われます。
ボランティア活動を行なうには、被災地に負担をかけない自立した活動、つまり過酷な状況の中で居・食・住に関して自己完結できることが求められます。
そのような状況の中、継続的な活動を行なうためには経験や知識、装備等が必要で、日頃から講習や訓練を受けている隊員であれば問題ありませんが、ただバイクで現地に出向いてボランティア活動したい、という思いだけではなかなか難しいものがあるということをご理解いただきたいと思います。
〜4/12追記〜
災害ボランティアバイクネットワーク関東・埼玉支部から第1陣として隊長以下数名の隊員が、スポーツランド菅生をベース基地として現地で活動を行ないましたが、今回の大災害ではバイクが活躍できる場面がほとんどなかったため、すでに撤収しております。→詳細はこちら
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